世界史の扉をあけると2

<世界史の扉をあけると>の続編です

[コロナ禍のメモ]中国のコロナ対策国際支援(バルカンへも)

 

★情報はあふれ、更新され、いつか忘れられていくということを、この半年間の新型コロナウイルス感染症のニュースを見ながら、あらためて思っています。

 

★たとえば、あれだけ「安倍政権による緊急事態宣言」に反対していた朝日新聞は、「感染のピークは緊急事態宣言前だった」という専門家会議の見解を、得々と報じていました。まるで「緊急事態宣言は遅れたのだ!」というような報道でした。(5月30日付、一面トップ記事)メディアが無責任にいつのまにか見方を変えても、あまり検証されることもなく、新しい情報だけが次々と流れていくのです。

 

★このことから考えれば、埋もれていく歴史的事実がたくさんあるのは当然なのでしょう。歴史的事実を埋もれさせない努力をたくさんの人びとがしてきたのだと、あらためて感じています。

 

★今日ここに書くことが、ささいな出来事なのか、これからの歴史につながっていく重要なサインなのかはわかりません。一応後者だと判断して、メモしておきます。

 

 

【中国のコロナ対策国際支援についての報道】

 

◆「人民網日本版」(2020.4.6)によれば

 ・医療従事者約1,000人が、アフリカに派遣されている。

 [昨年末からのWHOの動きを考えると、中国政府の単なる宣伝と片付けるわけにはいきません。]

 

SankeiBiz(2020.4.11)によれば

 ・中国は、127か国に支援物資を送り、イタリア、セルビアカンボジアパキスタンなど11か国に医療専門家チームを派遣した。

 [中国政府の公式発表の数字を報道したものだと思われます。]

 

◆news,yafoo.com.(2020.5.1)によれば

 ・セルビアの首都ベオグラードの大通りには、中国の支援に感謝した、「習近平兄さん、ありがとう」という大きな看板が立っている。

 [写真も載っていました。]

 

afpbb.com(2020.6.4)によれば

  ・セルビアでは、中国の医療専門家3人に、国防相から軍のメダルが授与された。

 [「軍のメダル」というのは不思議な感じですが、中国の専門家は軍関係者だったのでしょうか?]

 

 

★気になった記事を、ネット上からピックアップしてみました。特にセルビアへの支援に注目しています。

 

★かつては、ビザンツ帝国オスマン帝国、そしてロシアの影響力が大きかったバルカン半島。そこに、中国は着々と影響力を強めているようです。ベオグラードの看板の「習近平兄さん」という表現には、驚きました。北朝鮮でも「習近平同志」ぐらいでしょうか? セルビアはEUへの加盟申請もしているのですが、「一帯一路」はそれを阻止するかも知れません。セルビアのすぐ北のハンガリーは、すでにからだ半分くらいEUから離れています。イタリア、ギリシアにも進出している中国は、間違いなくEUの弱体化を狙っています。各国が新型コロナ対策に追われる中、EUはきちんと対応できるでしょうか?

 

本日の報道によれば、北京でクラスターが発生したとのことです。もし首都北京で新型コロナウイルスの感染拡大が起きれば、大変なことになります。中国政府は、メンツにかけて抑え込みにかかっているはずです。