世界史の扉をあけると2

<世界史の扉をあけると>の続編です

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

★「歴史総合」:「深い学び」は困難でしょう

※最終更新 11/4 【新課程の「地理歴史」と共通テスト】 ◆2024年度からの大学入学共通テストの科目が検討されています。注目していた「歴史総合」は、「日本史探究」、「世界史探究」と組み合わせて、出題科目となる方向のようです。 ◆2022年度から実施の「歴…

★道教のふしぎ ③(神塚淑子『道教思想10講』について)

◆神塚淑子『道教思想10講』(岩波新書、2020)については①・②でも触れてきました。入門書に近いものと思いながら手に取りましたが、とんでもありませんでした。概説書ではありますが、広く深い内容を含んでおり、たくさんのことを学ばせていただきました。 ◆…

アメリカ大統領選挙:民主主義の崩壊過程を見ているのでしょうか? それとも…

◆次のようなことから、「アメリカの民主主義の崩壊過程を見てるんだな」と思ったりしてきました。 ① 前時代的な「州ごとの選挙人総どり方式」を改めようとしない。 ② トランプのでたらめな演説に、支持者が熱狂している。 ③ 第1回TV討論が討論になっていな…

★道教のふしぎ ②【[資料:道教と仏教・儒教]そして現代中国】

☆捉えがたい道教をなんとか理解しようとしていますが、自分の力量ではなかなかまとめられません。そこで、今回は2種類の資料を載せながら、若干の感想を述べたいと思います。 ★大きく見ると【神塚淑子『道教思想10講』(岩波新書、2020)より】 「研究者の…

★17世紀フランスで見落とせない3つのこと(アルザス、ラ・ロシェル、カリブ海)

★一般的な17世紀フランス史に、アルザス地方の併合、ラ・ロシェルの弾圧、カリブ海地域への進出を加えることで、フランスの歴史がより立体的に見えてくると思います。 【アルザス地方の併合】 ◆アルザス地方は、三十年戦争後のウェストファリア条約(1648)…

[学術会議問題メモ]少ないよネ10億円 政党助成金は? アベノマスクは?

◆日本学術会議の会員任命拒否問題はどうなっていくのでしょう? ◆菅首相(まだ所信表明演説もしていないのですが、先に外国訪問をするそうです)は、「年間10億円以上の予算を税金から計上しているのだから、推薦通りの任命などあり得ない」と言っています。…

★道教のふしぎ ①(江南に触れない教科書)

◆中国の三つの宗教(儒教、仏教、道教)のうち、最も捉えがたいのは道教でしょう。しかし、現在の中国・台湾で人びとに最も信仰されているのは道教のようです。 ◆高校の世界史の教科書記述から道教を理解するのは、困難な状態です。第一学習社の「倫理」では…

▼デモクラシーを考える(中国化の誘惑? 日本学術会議の問題)

★いま世界中で、デモクラシーがあらためて問われているように思います。デモクラシーという語は、古代ギリシアの<デモクラチア>から来ています。デモクラチアは、もともと<デーモス(民衆)のクラチア(力)>の意味でした。 ★<デーモス(民衆)のクラチ…