世界史の扉をあけると2

<世界史の扉をあけると>の続編です

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

★「歴史総合」教科書の検討11【慰安婦①(山川では)】

◆慰安婦問題は、戦時下における、女性の人権の問題です。したがって、現代史では避けることができないと思います。 ◆山川出版社の「歴史総合」(歴総707)は、日中戦争から太平洋戦争にかけての記述にあたって、南京事件や「強権的な動員・徴用」、皇民化政…

★「歴史総合」教科書の検討10【ジャポニスム】

■1867年のパリ万博を契機に大きなうねりとなったジャポニスムは、「歴史総合」という科目にふさわしいテーマでしょう。3社だけですが、教科書での取り上げ方を簡潔に比較してみます。 ◆山川の2冊の教科書(「歴史総合」と「現代の歴史総合」)は、本文では…

★「歴史総合」教科書の検討9【山川「現代の歴史総合」の「1968年」】

◆山川の「現代の歴史総合」(歴総708)は、史料が豊富で、意欲的な教科書です。ただ、残念ながら「歴史総合」は2単位です。実際の授業ですべての史料を取り上げることは不可能だと思います。 ◆「現代の歴史総合」の独自性はたくさんあると思いますが、私が…

★「歴史総合」教科書の検討8【東書「詳解」のすぐれた点】

◆1で述べたように、東書の「詳解歴史総合」(歴史総合702)は、太字の語句・人名をやめたという点で画期的な歴史教科書です。歴史学習が結局は重要語句暗記になってしまうことを避けたかったのだと思います。高度な内容も多いですが、本文や特集ページを「…

▼「令和」の困難:参院選結果、銃撃事件にまつわる闇[最終更新2022/7/13]

【参議院議員選挙の結果について】 ▼自民党の大勝は、ほぼ各種メディアの予想通りでした。 ▼自民党への熱い支持というわけではなかったかも知れません。日本の社会全体に不安感や「薄幸感」がじわじわと広がっている中で、「自民党に託すしかない」という考…

▼朝日・高橋純子の「多事奏論」

※最終更新 2022/7/10 23:08 ▼朝日新聞の編集委員・高橋純子の文章は、「独特な口語体」です。あえてそういう書き方をして個性を出しているのでしょうが、「論を奏でる」ところまではいっていません。 ▼数年前に高橋純子は、当時の安倍首相の悪口をこれでもか…

★「歴史総合」教科書の検討 7【フェミニズム】

◆「歴史総合」は、世界と日本の総合的な近現代史です。フェミニズム(女性解放をめざす思想・運動、女性差別の克服をめざす思想・運動)について取り上げないということは考えられません。[*1] [*1]フェミニズムという語は、ほぼ次のような意味で使…