世界史の扉をあけると2

<世界史の扉をあけると>の続編です

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

★新型コロナ危機に対応できない朝日新聞にお別れ(3/23)[+真山仁、福岡伸一]

◆「言葉の力」を重視するという朝日新聞は、2020年3月20日付の文化・文芸面に「私権制限 どこまで許される」という記事を載せました。「民主主義は限界なのか」というシリーズの一つで、新型コロナウイルスの感染拡大に関わる記事です。政治社会学者・堀内…

【史料】14世紀半ば、フィレンツェを襲ったペスト

◆ボッカチオ(ボッカッチョ)の『デカメロン』は、ペスト(黒死病)大流行の直後に書かれました。その冒頭部分には、1348年にフィレンツェを襲ったペストについての記述があります。感染症の恐ろしさを伝える、重要な史料です。以下に、その一部を紹介します…

★気になるモンテスキュー(授業で多角的に考えるために④)

◆みすず書房から近刊のロザンヴァロン『良き統治』 の一節が目に留まりました。 「市民にとって民主主義の機能不全とは、自分の要望に耳を傾けてもらえないこと、諮問なしに政治的決定がなされること、大臣が統治責任を引き受けようとしないこと、指導者が嘘…

★世界史にも通じる、本郷和人『信長』の見方

◆サブタイトルが≪「歴史的人間」とは何か≫でしたので、興味深く手に取りました。期待通りの本でした。 ◆章立ては、次のようになっています。 序 なぜ、いま「信長」を考えるのか 第一章 信長と宗教 第二章 信長と土地 第三章 信長と軍事 第四章 信長と国家 …

★フランス第三共和政とライシテ[授業で多角的に考えるために③]

◆フランスでは、第三共和政(1870~1940)によって共和政が定着し、国民統合が進みました。しかし、一般に世界史の授業では、その内政面は軽く扱われることが多いと思います(ドレフュス事件は別ですが)。生徒たちも、19世紀のフランスの政体の変遷を理解す…