世界史の扉をあけると2

<世界史の扉をあけると>の続編です

[コロナ感染第3波・重大局面]歴史の1ページを記録しておきます(2020年末➡2021年初め[追記1/3])

※もっと明るい話題について書きたいところですが、やむを得ません。私が書かなくともいいのですが、歴史の1ページですので、本ブログとしても一応記録しておきます(2021年1月1日のデータまで更新します)。

 

イギリスで新型コロナウイルスの変異種による感染が拡大し(9月には確認されていたというのですが)、あっという間に世界中に広がっています(日本でも確認されました)。感染力が強いそうです。12月29日のイギリスの新規感染者数は、前日より1万人増え、5万人を超えました(53,135人、人口はアメリカの1/5です)。死者は7万人を超えています。なお南アフリカでも、別の変異種が確認されています。

 

★12月29日のアメリカの新規感染者数も17万人を超えています(173,489人)アメリカの累計感染者数は1,930万人を超えていますので、2021年初めには2,000万人を超えるでしょう。死者は35万人に達するでしょう。

 

◆日本政府は12月28日、全世界からの入国緩和措置を停止しました。ただ、入国を緩和していた時期に、すでに多数イギリスからも入国していました。 

 

日本の感染状況を3週間前と比較します。感染拡大は歴然としています。残念なことですが、死者の増加も顕著です。

 

  【2020年】

             全国の新規感染者数    死者数

  12/ 3(木)     2,518人     36人

    / 4(金)     2,442      45

    / 5(土)     2,508      22

    / 6(日)     2,025      31

    / 7(月)     1,522      39

    / 8(火)     2,157      47

    / 9(水)     2,811      43

   (※1週間の合計   15,983人    263人 

   【cf. 11/22~28合計   14,582人    129人】

 

             全国の新規感染者数    死者数

  12/24(木)     3,739人     54

    /25(金)     3,187      64

    /26(土)     3,883      47

    /27(日)     2,949      40

    /28(月)     2,400      51

    /29(火)     3,605      59     

    /30(水)     3,852      59

   (※1週間の合計   23,615人    374人

    /31(木)     4,520      49

  ※初めて4,000人を超えて、2021年を迎えることになってしまいました。

   当然、1月上旬にかけて重症者も増えていくでしょう。

   (31日の重症者数は、前日より13人増えて681人。) 

 【2021年】

   1/ 1(金)     3,247人     49人

   (1日の重症者数は、前日より35人増えて716人。) 

 

東京都の1日の新規感染者数も激増しました。

 

  12/24(木)     888人(木曜日では最多)     

    /25(金)     884 (金曜日では最多)    

    /26(土)     949 (土曜日では最多)

    /27(日)     708 (日曜日では最多)

    /28(月)     481 (月曜日では最多)

    /29(火)     856 (火曜日では最多)

    /30(水)     944 (水曜日では最多)

    /31(木)   1,337 (過去最多)

  ※大晦日に1,300人を超えてしまいました。

   ※全国の累積感染者の4割が東京都です。

    また東京都と大阪府の死者が、全国の1/3を占めています。

  【2021年】

   1/ 1(金)     783人

 

政府には危機感が欠けていました。

 先週末から今週にかけて感染が判明した人たちは、12月中旬に感染した人たちです。菅首相が8人で豪華な会食をしたのは、12月14日夜でした。首相らの危機感の欠如が今の状況をもたらしたと言っても過言ではないと思います。

 以前本ブログでも述べたように(12/16)、「勝負の3週間」と言っていた時(11/25でした、結局単に言葉だけだったのですが)によく検討し、12月上旬には「緊急事態宣言」を発したほうがよかったのです。

 

◆第3波の感染は、きわめて重大な局面を迎えています。感染拡大を鎮静化するためには、強力に人の移動を制限するしかありません。しかし、不思議なことに、政府は「緊急事態宣言を出す状況にはない」と言い続けています。多分、心底から「国民の命と健康を守る」と考えているわけではないのでしょう。分科会も機能しているとは言えません。 

 

このままでは、1月4日(月)以降、東京をはじめ全国で、大変な事態に陥るのではないかと思います。病床数は間に合うでしょうか? 病院や保健所の現場はどうなってしまうのでしょうか? もし「感染爆発➡医療崩壊」が現実のものとなれば、中等症・重症の患者に手が行き届かなくなり、死者は激増します。救急医療も通常医療も危機に瀕してしまいます。守ろうとしている経済も、大きなダメージを受けてしまうでしょう。

 

【追記(2021/1/3)】

◆1月2日(土)午後、1都3県(東京、埼玉、千葉、神奈川)の知事が政府に「緊急事態宣言」の発出を要請しました。

◆ところが、政府は逆に「飲食店の営業時間の更なる短縮」を求めました。「時短」では対応できないため1都3県が「緊急事態宣言」を要請しているのだということを知ってか知らずか、政府はまだ小手先の対策に執着しています。感染爆発や医療崩壊が起きてから、やっと危機を認識するのでしょうか?

(思えば、太平洋戦争時の政府も正しい状況認識ができず、「終戦」の判断が遅れに遅れたため、破滅を迎えたのでした。)

◆本来は、大晦日に全国の新規感染者が4,520人になり、東京都の新規感染者が1,337人になったことを受けて、元旦~3日の間に分科会や対策会議を開き、「緊急事態宣言」を出す準備をすべきでした。そのように機敏に動く政府であってほしかったと思います。

◆1都3県の要請を受けた政府は「緊急事態宣言の発出を検討する」とは言っていますが、数日間さまざまの会議を開くのでしょう。その間に、感染状況は悪化の一途をたどってしまうと思います。