※最終更新 12/14
※パンデミックという世界史的な出来事の渦中を私たちは生きていますので、本ブログでも取り上げています。現在を直視せずに過去の歴史を学ぶことはできません。
◆新型コロナウイルスの感染拡大が止まりません。何人かの方が言っていたように、これは災害です。世界中を襲っている大災害です。
◆週後半の1日の新規感染者数(全国)を2週間前と比べてみます。
1,000人台 ➡ 2,000人台 ➡ 3,000人台と増加していることがはっきりわかります。
新規感染者
11/25(水) 1,945人
26(木) 2,506
27(金) 2,530
28(土) 2,685
*1週間(11/22~28)の新規感染者数 計 14,582人
新規感染者
12/ 9(水) 2,811人
10(木) 2,973
11(金) 2,796
12(土) 3,041
(初めて3,000人を超えました。)
*12/12、東京都の新規感染者数が、初めて600人を超えました。
*1週間(12/6~12)の新規感染者数 計 17,325人
*1月以来の感染者数の累計 178,384人[12/12現在]
◆重症者・死者の増加が顕著です。
重症者数は、300人台 ➡ 400人台 ➡ 500人台と増加しています。
1週間の死者数は、2週間前と比べて2倍になりました。
重症者 死者
11/22(日) 323人 7人
23(月) 331 8
24(火) 345 19
25(水) 376 21
26(木) 410 29
27(金) 435 31
28(土) 444 14
*1週間の死者数 計 129人
重症者 死者
12/ 6(日) 519人 31人
7(月) 530 39
8(火) 536 47
9(水) 555 43
10(木) 543 26
11(金) 554 41
12(土) 578 27
*1週間の死者数 計 254人
*1月以来の死者数の合計 2,583人[12/12現在]
◆一昨日述べたように、他の先進諸国に比べて、日本は100病床当たりの看護師数・医師数が極端に少ないのですから、医療が逼迫するのは当然です。中川・日本医師会会長も事態の切迫を訴えてきましたし、尾身・分科会会長も再三にわたって「人と人との接触を減らすべき」と指摘してきました。
◆しかし、「勝負の3週間」などと言っていた(11/25)ものの、政府の動きは奇妙なほど鈍いままです。「Go To キャンペーン」の一時中止をせず、及び腰の弥縫策だけ行っているうちに、感染は拡大を続け、医療の逼迫を招いてしまいました。政府は、まるで「Go To 信者」と化してしまったかのようです。
◆「Go To」というネーミングにも問題があったと思います。「Go To」政策は、「コロナ禍でも積極的に出かけて大丈夫!」という、国民への強いメッセージになってしまいました。しかし、大丈夫ではなかったのです。
◆この危機的な状況の中で、政府はなぜ「人の移動の強力な規制」を行わないのでしょうか? 会議と打ち合わせばかりしていてもしようがありません。「いま何をなすべきか」を的確に判断し果断に実行しなければ、手遅れになってしまいます。「人の移動の強力な規制」とは、新型コロナ感染拡大という大災害の中の「緊急避難」にほかなりません。豪雨や津波と同じく、避難が遅れれば大惨事になってしまうでしょう。経済活動はもちろん大事ですが、感染拡大が続き、各地で医療崩壊が起きたら、経済への打撃は「Go To」の効果を打ち消すほど深刻なものになってしまうと思います。
◆このままでは、今年中に、感染者の累計が20万人を超え、死者の合計が3千人を超えるかも知れません。暗いクリスマス、希望の持てない新年になりそうです。
※データを中心に、12/14(月)まで毎日更新しました。
【追記 2020/12/14 22:40 】
さきほど、菅首相が「 Go To トラベルを全国一律に一時停止する(12/28~1/11)」と表明しました。よく決断したとは思いますが、やはり後手に回りました。
せめて先週末に決断し、12月21日(月)から3週間停止してほしかったと思います。「緊急事態宣言」にまで踏み込んでくれればベストでしたが。
また、記者会見を行って(前回のような無意味な記者会見ではなく)、今回の方針転換をきちんと説明し、国民に結束を呼びかけてほしかったと思います。総合的な判断力・実行力を持った誠実なリーダー、自分の言葉で真剣に国民に呼びかけられるリーダー、いま日本に求められているのはそういう政治的指導者だと思います。
今日の重症者は588人で、過去最高となっています。今週中に600人を超えてしまうかも知れません。