世界史の扉をあけると2

<世界史の扉をあけると>の続編です

▼最高裁裁判官の女性割合に関する小さな記事

 

◆「女性差別撤廃条約実現アクション」など92団体が、最高裁判所裁判官の女性割合を、現在の2名から少なくとも5名(全体の1/3)にするよう、要望書を提出したという記事がありました。(朝日新聞、2021.3.16)

 

▼非常に重要な要望だと思いました。ただ、他紙はわかりませんが、とても小さな記事で、大変残念でした。このあたりに、朝日新聞の底の浅さがあります。

 

◆去年アメリカで、女性差別撤廃に重要な役割を果たしたギンズバーグ判事が亡くなったというニュースがありましたが、日本でも司法判断に女性が加わることはきわめて重要だと思います。

 

▼関連しますが、津田大介による朝日の論壇時評の最終回(2021.3.25)で、彼は「専門外だったジェンダー平等の問題に取り組むようになった」と書いていました。そもそも、ジェンダーの問題に専門かどうかなど関係がないでしょう。このようなことを書く人が論壇時評を担当してきたのかと思うと、がっかりしてしまいます。

 

高橋源一郎の「歩きながら、考える」(朝日新聞、2021.3.18)は、とてもいい文章でした。今は忘れられたかも知れない森崎和江について書いてあって、ありがたかったです。紹介されていた『からゆきさん』以外にも、すばらしい本があります。森崎和江は、戦後の思想史に正当に位置づけられてしかるべき女性だと思っています。